東京校の講義レポート

平成26年(2014)【1月29日(水)】 歴史現地学/白洲次郎旧宅「武相荘」訪問

2014/01/29
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●1日の流れ
9:30 鶴川駅集合
10:00 武相荘到着
 白洲次郎のモダンな生活
 福沢諭吉「化翁を束縛す是れ開明」
 白洲正子が実際に使った陶器
 白洲正子の書斎
 映像視聴
 白洲次郎と吉田茂
12:00 昼休憩
12:30 新聞アウトプット
14:00 終礼、解散
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●武相荘
大学時代、毎日通っていた玉川学園前の隣。
こんな歴史施設があるとは知らなかった。
白洲次郎、白洲正子さんも…。

武相荘内は白洲次郎氏、正子さんの趣味が思うままに、放たれていた。
和と洋を配した魅力的な装飾品、衣装類、器等。
次郎氏のものもあるが、内装は多くは正子さんの志向だという。

部屋の上部には正子さんの祖父の樺山資紀の
「何事か嬉しみ非ざる(どんなことでも楽しみにならないことはない)」
という書があった。
正子さんはその教えを胸に、生活をしていたように思う。
何事も細部にまで楽しみを見出して過ごす。
素晴らしいライフスタイルだと思った。
服飾もいつでも粋なものだった。

ご自身、「器は使ってこそ美しい」と考えていて、どんなに価値の
ある品でも、使って楽しんでいたという。
私もこれからは、ものを飾って鑑賞するようなことはしない生き方にする。

●白洲次郎
「従順ならざる唯一の日本人」
正子さんもだが、写る写真すべてに惹きつける魅力があった。
有無を言わさぬ迫力が、写真からだけでも伝わってくる。

終戦後、吉田茂に請われてGHQとの折衝に当たり、日本国憲法の制定に深く関わった。
政治家にはならず、生涯野に生き、自らの信念を貫いたという。

武相荘では特に二つの展示品が強烈な印象として残った。

一つは外国人記者にトイレットペーパーと呼ばれたという、
サンフランシスコ講和条約受託原稿。
巻物のような形で、当初のGHQの美辞麗句を並べた英語原稿に次郎氏が激怒。
急遽書き直させたものだという。
巨大な影響力、人間力の象徴だと思った。

もう一つは白洲次郎氏の遺言。
この時期の特別展示品だという。
「葬式無用、戒名不要」
それだけのものだった。
人生における最後の、最も大きなメッセージが、たったそれだけ。
無欲無私の、最高にクールな遺言だと思った。

あまりにも巨大な方だった。
揺るぎない信念を持っていて、日本に多大な影響を与えた。
また、最も尊敬する偉人を見つけることができた。

●白洲正子
最も尊敬する偉人と言えば、私はこの方も挙げたい。
白洲次郎氏の奥さんで随筆家の、白洲正子さんである。

韋駄天と言われたほど、電光石火のごとく行動する。
自らの眼で見て、足を運んで執筆する姿勢は終生変わらなかったという。
私はベンチャー大學に入る前は本当に行動力、スピードがなかった。
これからは「韋駄天お正」を心の師として生きていく。

正子さんの身の回りのこだわりも見習いたい。
武相荘の品々から、生活を隅々まで、最大限楽しんでいたことがわかる。
多くあった茶碗、陶器などの美しさを見定めるのは今の私では難しいが、
いくつか心惹かれるものはあった。
その中の一つが皿だった。
豆皿と呼ばれる、醤油などの小皿よりさらに小さいもので、
江戸時代初期の伊万里焼の逸品らしい。
似たものが幾数個もあったが、それぞれ形、絵柄が微妙に違う。
花型の、指で摘めるほどの小さな皿に、さらに細かい赤い花が描かれていて、
比べて見ているとなんとも心温かな思いになった。
さらに楽しめるよう、日本文化への教養も身につける。

随筆という文章にも興味が持てるようになった。
正子さんの著作を土産に買ったので、それに親しみ、自分もエッセイを書けるようになる。

From:佐藤洋一@東京校5期生(神奈川県出身・玉川大学卒)
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●白洲次郎 武相荘
[無駄のある家]
最初から、十全を望まず
荒れている家をその時、その時に合わせて、
部屋ごとに作り変えていく。
居心地の良い場所を自分で作るという気概は、
今の若者には、あまりないものと思っている。
出来合いのもので満足せず、自分にとっての良い場所は自分で作っていく。

●白洲次郎語録
『顔立ちは生れつき、顔つきは自分で作るもの』
自分は、無愛想で表情が乏しいといふことを、
よく指摘をされ改善しようとしているが、
この言葉をみて、やはり自分で作っていくものなのだ、と確信した。
自分の心や考えを周りに表現するために
この言葉を胸に刻みます。

From:高岸知広@東京校5期生(兵庫県出身・金沢学院大学卒)
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