東京校の講義レポート

平成25年(2013)【12月17日(火)】  日本の経営、教育のあり方/  高瀬拓士先生(日本コンピュータ開発 相談役最高顧問)

2013/12/17
●自らにできることを
高瀬先生はご自身のお考えを惜しみなく主張される。
しかし、それは強要ではない。
私たちに先生ご自身の提示してくださる。
私利私欲のためではなく、公のために動く。
4度目の講義となった今回、受けさせていただく度に先生の偉大さを実感する。

この日は「経営」というテーマで、先生は、単に儲けるためではなく、問題認識を持ち、それを何とかしたいから経営をしているのだ、と言われる。
会社も社会の一員で、儲かるためだけ社会の仕組みを一方的に利用するというのはおかしい、とおっしゃっていた。
日本では株式会社という仕組みが株主だけのものとなってしまったのが良くないというお話もあった。
企業は社会の公器、株主や経営者だけでなく様々な人のもので、それが自分のものだと思うから、多くの人を不幸にしてしまう。
そのような利己的な考えをなくすことで、関わる人々の幸せへの欲求が満たされるのではないか、と言われる。

また、先生は「国を変えるには教育しかない」ともおっしゃっていて、企業は最高の社会人教育機関で、経営者は教育者でもあるというお話もあった。
教育とは社会人教育以外にも家庭と学校の教育があり、現代の学校の仕組みも変えるべきだと、と。
特に日本の大学の仕組みが生徒に怠け癖をつけるので、否が応でも勉強する高等専門学校や欧米の大学のようにすべきだともおっしゃっていた。

日本は素晴らしい国。
しかし、それを日本人が知らないから、世界の人々も知らない。
他の先進国には類を見ない多神教国家で、人間とそれ以外のものを同じレベルに見て、感謝することができる。
それが素晴らしいという。
日本と他の国とは文化が違うので、例えばアメリカと同じことをしても意味がない。
今の日本人は「考える」という文化がなくなってしまって、それは欧米の真似の文化が定着してしまったからだという。
明治維新以来の近代化は、和魂洋才と表現されるように、日本の文化を大切にしながら、その上に欧米の文化・技術を積極的に取り入れて来たという歴史があるが、今は無魂米才。
考える文化を取り戻す必要がある。

多くの現代の日本の若者は世の中のことに無関心で、過去がそのままこれからも続いていくと思っている。
将来を担っていくのは特に若い人々だ。
私たちが日本を、地球を、人生を考え、社会に対しても責任感を持たなければならない。
私もこれからの社会を生きる上で、自分にできることをする。
世の中のために何ができるだろうかを考えながら、これからも目標に向かって邁進していく。

From:佐藤洋一@東京校5期生(神奈川県出身・玉川大学卒)
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●考える力、習慣
経営問題が主題の講義の中で、日本の大学教育のあり方についても講義して頂いた。
大学を卒業した学士が、自ら考える力や習慣を持たない、と言われる。
就活においても大学側では、「こうすればうまくいく、内定が取れる」などと、就職ガイダンスで色々と与え過ぎて、大学生も言われた通り就活を行う。
出版社も本を売るためハウツー本ばかりを出していった結果は、自分で考える力や習慣を持たずに社会に出る、という日本になっている というお話だった。

色々な情報を安易に鵜呑みにしたりせず、また学生も考える習慣を無くし答えを安易に求めずに、自分で考え結論に辿り着く必要があると感じた。

●企業は誰のものか  (誤解あるいは表現力のまずさを感じ、だいぶ修正を加えました。)

企業の役割についても、お話をして頂いた。
会社は、経営者によってそのあり方が大きく変わる。国家、学校、地方自治体… など、どれを取っても同じことだ。

日本の企業は、アメリカ式経営の導入で会社は株主のものだという考えが当たり前になり、経営者が株主の発言に大きく影響されるようになった。文化的背景の異なる日本では、会社は社会の公器であり、株主のものという考えだけではいけないのではないかという事だった。
誰であれ、企業や組織を自分のものと誤解してはいけない。
そう陥ってしまわぬよう気をつけなければならないと感じた。

また高瀬先生より、書籍『日本で一番大切にしたい会社』に掲載された障害者雇用率が高いことによって表彰された会社についてのお話もして頂く。
単に雇用率が高いというだけで、職場環境や処遇面での実態評価が見落とされているのではないかという疑問がある との話があった。
数字だけを見て、すべてを理解してはいけない。
高瀬先生がいくつかの作業現場を訪ねて見たら、作業環境の悪い中で長時間にわたって立って作業をしているという会社もあった。

自分だけが利益を上げようと自分を大きくみせたり、会社を、社員を自分の思い通りに動かしてしまうと、いつか行き詰まってしまうと感じる。

高瀬先生が提案するのは、地球も会社同様、一つの集団であるという考え方だ。
自分達が自分達のためだけを考え過ぎているならそれを改め、会社が誰のものでもないという見方で誠実に活動するべきなのだと感じた。

From:小林諒也@東京校4期生・実行生(北海道出身・公立はこだて未来大学院卒)
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●高瀬先生の講義
高瀬先生は「あるべき姿」という言葉を多く使われた。
企業のあるべき姿、親のあるべき姿、そして大学生のあるべき姿。
それぞれ最高の教育機関であったり、子にお金ではなく愛情を一杯かけ、
苦労させるべきであったり、空いた時間でとにかく勉強すべきであったりと
当たり前のことのはずだ。

しかし、このような当たり前のことであってもハッとさせられた。
これは当たり前のことが皆出来ていないためであろう。
今の自分のあるべき姿を考えることはどんな場面でも役に立つ。
長期的にみて自分のあるべき姿はもちろん、場面場面でも自分が今
どういう行動をとるべきかも考えるようにする。

From:牛島知之@東京校5期生(熊本県出身・熊本県立大学卒)
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●『若者は、青臭くていい。青臭いのが若者の特徴なんだから』
「若者は理想を持って生きて欲しい!」というメッセージを頂きました。
不純な気持ちではなく、自分の純粋な気持ちに従って生きて欲しいと、
高瀬先生は仰られました。
青臭くてもいい。ずる賢く生きるよりも、理想を高く掲げて生きていきたい。
青臭いのは若者の特徴であると教えて頂きました。

若者が安定を求めたり、中途半端なところで妥協したりしていたら、
誰が新しい時代を切り開くのか。

私達若者は、感謝・謙虚という日本の素晴らしい文化を大切に、
理想を掲げて生きていくべきだと気づかせて頂きました!

From:井浪康晴@東京校4期生・実行生(京都府出身・鳥取大学卒)
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