平成27年(2015)【2月4日(水)】 経営問題を考える/高瀬拓士先生(日本コンピュータ開発 最高顧問)

●イスラム国と人質殺害
シリアで日本人がイスラム国に捕まって、とてつもなく大きな問題を、日本政府だけでなく関係各国にももたらした。色々な角度から、深く考えさせられました。
●企業は何のためにあるのか?
人が生きて行く中で、企業の中で過ごす時間が占める割合はとても大きい。
だから企業は、社会人教育機関としての役割も持っている。
企業がどう考え、どのように仕事をするかによって、そこで働く人々にも
大きな影響を与えるからだ。
一方で、これからの中小企業は、特に大企業にぶら下がっている中小企業は、
企業規模が小さいにもかかわらず、大企業同様に世界経済、日本経済に振り
回される、
中小企業も研究開発部門を持ち、大企業の下請け的ではない、独自の存在
意義を持った、地元、地域に根差した中小企業として、独立してやっていく道が
ある。
研究開発部門を持つお金・人財がないなら、地域の学校、大学や高専、専門
学校に協力してもらえばいい。
ITを活かして、地域の社会・経済にも貢献しつつ、グローバル市場を見据えて
活動することが中小にはできるのである。
就職では、どんな企業を選んで入るのか、基準を持っていることが重要だ。
就職は、受験料、払込金まで納入し、入学したら授業料まで払う大学とは違う。
自分の好きなことをさせてくれるなどということはない。
結婚と一緒と思えばいい。相手が自分を幸せにしてくれるなどと期待すべきで
はない。相手も企業も、自分のために生まれ育っているわけではない。
「あの人(企業)を幸せにするためなら、どんなことでもする」と思える相手を
見つけ、選ぶべきだ。
つまり結婚相手、就職先を選ぶときには、その人の人柄や「企業柄」こそが
大事だ。
●子どもたちに歴史を伝える
高瀬先生は、小さい頃からキュリー夫人伝や「レ・ミゼラブル」のような伝記もの、
古典ものの名作などを読むことによって、自然に社会や人生を学んできた。
子どもたちに講義をして、松陰先生のことを伝える際にも、その価値を決めつけ
て、一方的に教え込むというより、「どんな人がいたか」「どんな社会だったか」と
いうことを、物語のように伝え、判断は任せるのが良い。
それを受けて、子どもたちが自分は何を勉強したいと思うか、自分で考える課題
を見つける材料になる。
押しつけではない、子どもたちの本当の学びを助けることが出来ると分かって、
とてもやる気がわいてきた。
・久住高原開墾、ワイナリー計画
最近始まったばかりのプロジェクトについても、教えて下さった。
「大分の久住高原で、荒れ地を開墾して農地にし、ブドウ畑を育て、ワイナリーも起こし、
若者たちには農業体験をしてもらうばを作る」という内容である。地元の市長の協力も
取り付け、県知事立会いの下で調印式を終えたところだという。
会長に就任したのは群馬県出身の人で、群馬でやっていた事業をそのまま九州でも
始めることになったが、その社長に抜擢された、知人である熊本の人の要請で高瀬先
生も顧問としてかかわることになっているという。
群馬出身者の私としては俄然興味をそそられた。
この事業からも、高瀬先生が日本の若者、農業、地域社会といったことについて
強い関心を持たれていることがよく分かった。
大分は遠い土地であるが、交通費を用意出来たらすぐにでも見学させて頂きたいと感じた。
●高瀬先生の講義は4回目にして最終回。
「自分の頭で考える」ことの大切さを何度も教わった。
答えは誰かに与えてもらうものではなくて、自分で困難に直面しながら探し求めなければならない。
人生や社会に関心を持ち、色々な経験から知っていくことで、自分のやりたいことを決めることが
出来るのである。
高瀬先生のように、世界を見渡して視野を広げることも、自らの足元を見るために重要である。
自分の頭で考えることを、高瀬先生の講義を思い出して、忘れることが無いように努めよう。
From:須藤雄介@東京校6期生(群馬県出身、早稲田大学卒)
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●2つの事件の共通点と日本の経営問題
高瀬先生が最初に私達に対して「イスラム国日本人拘束事件」について
それぞれどう思っているか?について問われた。
この事件に対しての意見は人それぞれだが、1つ言えることは
事件のメディアの報道の仕方が極端であるということを
高瀬先生はご指摘された。
また、この事件と「秋葉原無差別殺傷事件」は関係ないように見えて
実は共通点が2つある。
1つ目が社会に対する不満と2つ目が他人に迷惑をかけているということである。そして、これが日本の経営問題とどう関わっていくかと言えば「こういった根源の問題に対して、どういう風に行動するか?」という点においてはどちらも同じことがあると言える。
●企業のあるべき姿と就職するということ
企業は最高最強の社会人教育機関である。だから国民の民度にも影響を与えている。
企業が人々の日常生活に与える影響は大きい。
今の大学ではただ知識ばかりを学んでいて、自分の意見を持つことも、自分の頭で考えることもせず、社会や人生にも興味を持たず、社会に出ても学士らしい役には立たない。
そんな学生が社会に出ても耐えられず、会社を早期退職することになるのは当然である。
企業側としては、そのような学生たちを、一日も早く利益を稼いでくれる企業戦士に改造するため社内教育を行っている。
これから就職する学生は、まずは自分の中でしっかりと自分の就職観、企業を選ぶ基準を持つこと。そして、就職は結婚と同じであり、相手(会社側)に幸せを求めるのではなく、
自分が相手(会社側)を幸せにしたいと思う意識を持つことが重要である。
要するに相手の外見ではなく、人柄(会社柄)で選ぶことである。
高瀬先生が仰った『当社の常識は世の中(一般企業)の非常識』というような、信念を持った
企業に私も就職したい。
●自分が今できること
最後に高瀬先生からどんな質問でもお答え下さるということで私は「モチベーションが下がった時にどうしていますか?」という質問をさせて頂いた。
その質問に対する高瀬先生の回答は「自分が今出来るベストを尽くせ!」
「今何をするかに全力を出せ!」というお言葉を頂きました。
とにかくないものねだりではなく、今有るものを活かして、やるべき時に、やるべきことを、 精一杯やること。そして周りの人と比べず、今自分がやるべきことに集中することが自分のモチベーションを上げることに繋がるのである。
今回で高瀬先生の講義は最後だったが、これまでの講義で自分の意見を持つことの大切さと、物事をいろんな角度から見ることの重要性を学ばせて頂いた。
そして、高瀬先生も仰っていたように、これからの日本は私達若者が作っていくのである。
その自覚を持ちつつ、これからの自分の人生に今回学ばせて頂いたことを活かしていきたい。
From:柳沢一磨@東京校6期生(神奈川県出身、帝京大学卒)
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●企業のあるべき姿
高瀬先生は、自分が就職した企業で仕事をしている内に、知らず知らずの内に多くの教育を受けた。
その経験から、企業は最高、最強の社会人教育機関だと思っている。
しかし、現代の多くの企業は社内教育を通じて、自社の利益の為の企業戦士として育てていると言える。
それではいけないと高瀬先生は仰る。本来、企業として大切なことは、社員を人間的に成長させるような教育を施すことにある。それは社員が自分の人生、自分おすむ社会に関心を持ち、どのよう
にするのかを考えさせることにつながるからだ。
そうして、今自分に何が足りないのか、どうしたらもっと成長ができるのだろうかが自ずとわかってくる。
日本人は、そのような国民になって欲しいと思っている。まさに、高瀬先生は日本国について考えてい
る、数少ない日本人であると思った。
また、こんなことも仰られていた。企業を選ぶうえで大切なことは、己の幸せを追求するのではなく、
相手を幸せにしたいな思える企業に就職すると良いとアドバイスを頂いた。
私は、このアドバイスを元にこれから就職活動をしてゆきます。
●全力とは
その時間にやるべきことに、一生懸命に取り組むことである。例えば、講義を受けている間は、その講師の話であったり、その講師についてだけを一心不乱に考えることであると高瀬先生は仰っていた。
それを聴いて私はハッと気が付いた。今まで全力を出しきったと思いこんでいたのだということに…。
そう思うと、もっともっと全力を出し切らないといけないと学ばせて頂いた。
これからの生活から全力疾走で突き進んでいく。
From:嘉形俊輔@東京校6期生(山形県出身、山梨学院大学卒)
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●気付き
まず議題として上がったのが、邦人がイスラム人に人質として捕らわれ殺害された事件についてだった。
「イスラム国」に参加しようという日本人がいたが、高瀬先生は、「人間はもともと不満を探す生き物」だと
仰っていた。最近判決が出た秋葉原事件についても、この豊かな国に住んでいながら社会に不満を持ち、
他人を犠牲にしてその鬱憤を晴らした結果だとも仰っていた。
私も他人の優れた点を羨む傾向があり、なぜあの人にできて私には出来ないのかと常々思ってしまう。
私も日々不満は溜めず、感情はうまくコントロールする事が大事だと感じた。
そして次に就職について。
就職というのは先生曰く、結婚と同じであると話されていた。
また先生は就活する上で、自分は何がしたいのか常に軸を持っておくべきだとも仰られていた。
今の一般的な大学生は、将来が保証されているという理由から大企業を志望することが多い傾向にある。
しかし大企業は成果主義であるため、リストラも多いという話だ。
そして、大企業に何のために就職するのかということも語られていた。
確かに私も就活していた時、名の知れた企業は安心しているからという理由で志願していた。
しかしだからといって、その企業に入って何がしたいのかということは何も考えていなかった。
私は就職してから、ただ自分の利益だけを決して求めたくない。
人々一人一人が喜ぶような仕事ぶりをする。
そしてその組織に属して自分がやりたいことを喜んでやりたい。
From:鈴木駿介@東京校6期生(神奈川県出身、国士舘大学卒)
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