平成25年(2013)【9月6日(金)】 リアル日本昔ばなし(遠野) 2日目

リアル日本昔話(遠野) 3日目スタートします。
まずは、雲海を見に高清水高原に向かいます。

帰り途、馬たちに遭遇。
寒そうに尻尾をぴしぴし振っていた。

伝説多き「続き石」。
弁慶が作ったという伝説があります。
これは続き石の手前にある、続き石もどき。
撮影に気づかずにはしゃぐ牛島くん。

続石の前に泣石という石がありました。
でかすぎます!

弁慶すら動かせなかった、不動岩!
牛島が単独で登りました。
これから愛宕神社に移動。
ヒアリングを開始します。

天明の飢饉の供養のために彫った岩が500体。
圧巻です。
昔の人たちの暮らしを想うと苦しい思いです。

とおの物語の館に来ました。
観光客も多いです!
語り部さんの語りを聞きました。
遠野物語以外も色々あり、1000ものお話があるようです!

遠野文化研究センターで3人がお話を聞き、2人が文献研究しました。
そしてなんと!なんと!
明日9時から私たちのために会場を用意して、
話していただけることになりました!
語りを習得します!
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●1日の流れ
5:00 起床、移動
6:20 高清水展望台
絶景(雲海)が見れる!
7:10 続石、泣石、不動岩見学
武蔵坊弁慶の伝説
8:50 愛宕神社参拝
9:10 五百羅漢見学
9:30 卯子酉神社
縁結び祈願
10:00 観光センター
お話を聞く
作戦会議
11:00 遠野物語の館
語り部の方のお話を聞く
館見学
12:00 昼食
13:00 遠野文化研究センター
3人お話を聞き、2人は文献で調べる
・遠野市について
・語り部について
・遠野物語の現在の情報について
・ザシキワラシについて
・かっぱについて
語り部の方に偶然お会いして、会う約束をさせてもらう。
15:45 今元さんと合流、出発
・山口水車でオープニングの撮影
・佐々木喜善邸宅でリポート
・姥捨山で
・さすらい地蔵で
・狐の関所で
18:30 夕食
19:30 駅に行く
20:10 道の駅で作戦会議
・撮影
・翌日、行く場所の確認、ミーティング
●本日の諸経費
朝食と昼食
約1,500円
●今日お世話になった方
[語り部]
内田さん
語り終わったあと、写真やインタビューなどを快く受けてくださいました。
[遠野文化研究センター ]
前川さん
遠野の歴史や昔話しについて、
突然行ったにもかかわらず、こころよくお話してくださいました。
●今日一番活躍した人
高岸
語り部の指導者の確保や遠野の道案内などで皆に貢献した。
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●高清水展望台
遠野の景色が一望できるということで行って見たが、
車で山道を抜けると馬が放牧されており
さらにそこを抜け展望台にたどり着いた。
本来ならそこには遠野の景色が一望できる…
はずがその日の天候により見えたのは
一面に広がる雲海であった。
前日まで懸念されていた台風の危険性がなくなり
その代りに出会ったのはあまりにもきれいな景色だった。
まるで天上世界に迷い込んだようで
遠野物語の120話目の物語に入り込んだような気持ちになった。
●五百羅漢
かつて天明の大飢饉において
亡くなった方々を供養するために参道の下から
上まで一つ一つの石に直接刻まれていた。
火山の噴火によって起こった飢饉、
天明の大飢饉は近世における最大の飢饉だったようだ。
その光景はきっと想像をはるかに超える悲惨な光景だろうが
それを供養しようと思えば普通のことでは足りないのかもしれない。
●遠野文化研究センター
遠野市や遠野物語についてのお話を
聴かせていただいた。
遠野市は江戸時代は鍋倉城城下町として栄え
市場なども盛んだった。
そしてそのため宿場町として盛んであり、
明治時代もとても栄えていた場所であった。
しかし、大正時代のSLの出現が宿場町としての価値をなくし
それが遠野の衰退のきっかけだったようだ。
そこで遠野物語により遠野に注目が浴びるようで
それまでは高原観光を売りとしていたそうだ。
自分が驚いたのは当初遠野物語は自費出版で350冊程度しか
出版されておらず、柳田國男の身内の者ほどしか広まっていなかったそうだ。
それが増補版や80年ごろの文庫本化などにより普及し、
遠野市自体も68年の岩手国体や高度成長期の古き良き景観への回帰により
再び注目されるようになり、この二つにより今の遠野があるようだ。
栄枯盛衰といえるような何ともストーリー性のある場所であろうかと感じた。
●撮影
ビデオリポートで撮影を行った。
遠野物語にまつわる場所で
その場所を紹介するわけだが
いかにキーポイントだけを抑え
コンパクトにまとめるのかが大事になる。
翌日は自分もしゃべることになる。
みんなの様子を見たおかげで勉強になった。
From:大森俊通(東京都出身、琉球大学卒)JVU東京校5期生
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●学んだこと
・遠野散策
高清水高原で雲海を見たり、続石という石を見たり、
五百羅漢という石に掘られた像の悲しい由来を知ったりした。
その中で、遠野物語に限らず遠野に伝わる昔話の場所などが
たくさん残っていることが印象的だった。
何もないようなところにも石碑などが建っていて、昔の話を伝えてくれる。
昔話探検なども出来そうでワクワクする場所だ。
・語り部さんのお話
方言を用いて身ぶり手振り使って話されるお話は、本当にこちらに
伝わってくる。日頃から人前で話すことに慣れておられる方はやはり凄い。
小さい頃からお話を聞いていたということで、語られるお話は
子どもに語りかけるように優しく、楽しい。
やはり小さい頃から耳で聞いていたことだけに優しさに溢れていた。
・遠野についての調査
遠野文化研究センターという場所で遠野物語について調査した。
書籍を当たったが、同じ名前の別のお話があったり面白い発見が出来た。
現場を見ること、人に聞くことが一番大事だが、現場を見て
その上で改めて調べるということも大切なのだなと感じた。
現場へいくことはよくあるが、そこから一歩踏み込み調べることは
あまりしないので、今後はしてみる。
・遠野遠野を語る
遠野の伝承が伝わっているところをまわり、その地について語った。
その場について語ると、知っている所でも見方が変わり、
過去に何があったのか考えながらみることができた。
人に語るつもりで現場へいくといつもより深く見ようとする。
どこへ行くときも、その後、人に語るつもりで見てみる癖をつける。
From:牛島知之(熊本県出身、熊本県立大学卒)JVU東京校5期生
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●佐々木喜善と柳田国男
遠野物語を書いたのは柳田国男ですが、民話の話を集めて
柳田さんに語ったのは、佐々木喜善さんです。
喜善さんは小説家志望で、晩年は遠野物語の続編である
遠野物語拾遺を書いています。
喜善さんの人生を追うと、文学者との交流が多く、様々な経験をし、
とても行動家であることがわかります。
私も行動しなければならないと、刺激を受けました。
また、文化研究センターの人の話から、柳田国男さんの
文章の美しさの話を聞きました。
遠野物語は2人の力と想いの結実だと思います。
●遠野物語の魅力
文化研究センターの方のお話で、遠野物語の面白さが更に分かりました。
遠野物語の大元を辿るといくつかの説が出てきて、それを
深く探っていくととても興味深い話になっていきます。
たとえばザシキワラシ。
ザシキワラシは客神で、今は一般家庭に客間がないので、
目撃情報は民宿のみになっているようです。
遠野の河童の色は赤くて、それはザシキワラシと同じで、
河童が人を助けた話がザシキワラシに繋がったという説もあります。
他にも狐の話が多くありますが、それは狐が人と山との境に
よく出るからだそうです。実際に遠野にも多いようです。
鹿は少し奥にいるので、猟師さんしか見ません。
熊はほとんど出てきません。
そういう実際の研究を聞くと、とても面白いことがわかりました。
それが観光など、今にも繋がっていることを考えるとなお興味深いです。
これから更に深く学んでいきます。
また、今元さんと遠野物語について話し合ったことも、
大変勉強になりました。
深く考えることの大切さを実感しております。
From:佐藤洋一(神奈川県出身、玉川大学卒)JVU東京校5期生
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●高清水高原
雲海で町は見渡せませんでしたが、まるで雲の上にいるかの
様で圧倒されました。
●続石
泣き岩とは、弁慶が(続き石の)大きな石をのせたら、
一晩中泣いた岩と言われている。
その後、場所を移動させて、
今の続石の場所に置いたという。
逸話を思わず信じてしまう程の
圧倒される光景で、
どうやって乗っているのか、
不思議な、遠野らしい場所でした。
●五百羅漢
第飢饉でしんだ人への供養に、
自然岩に羅漢像を掘る。
どれだけ、途方の無い作業だったのだろうか、
餓死者の無念やそれを掘った人の思い、
考えさせられる場所でした。
●語り部
方言や身振り手振りで、物語の情景を伝える、
遠野の昔話しは、ついつい面白く聞いてしまう。
これを、すらすらと話せる様になるのは、
ずっと寝物語として、聞いて覚えているだろうなと、
情景が浮かべられました。
●遠野文化研究
遠野の歴史や座敷わらしがなぜ、
お宿で目撃されるのかを、
具体的に教えてくださり、
納得のできるとても面白いお話でした。
国体から遠野の遠野物語、及び街づくりが、
本格的に稼働して行ったことや、
座敷という空間の意味、
さらには、語り部の方の紹介まで、
してくださり、本当に有難かったです。
●現地レポート
自分は、やはり喋りが弱点だと実感しました。
アドリブを入れて話せと言われた時に、
何度か、リテイクした上に、
上手く出来ず、ぎこちなくかみかみに、
なってしまいました。
自分は、薀蓄を語るのは上手いと褒められたので、
これからは、そっち方面をさらに伸ばしつつ、
アドリブなど噛まない様に務めます。
From:高岸知広(兵庫県出身、金沢学院大学卒)JVU東京校5期生
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