【11月6日】赤池誠章先生による『情熱政治学Ⅱ』
2009/11/06
☆赤池誠章先生
○自分の志を奪うのは自分
志を立てるのは自分であり、それをあきらめるのも自分である。
人の声に耳を傾け、ただ鵜呑みにせず、最後は自分を信じるべきだ。
○250年かけて世界から貧乏をなくす(松下電機の理念)
死んでも残る志。それを受け継ぐ人を育てる。
よほどの人格者でないと育てられない。
○総理大臣の解散権
・憲法には明記されていない「慣習法」
・時の権力者の道具にも
○構造改革の賛否
・自民党内でも路線対立があった
・構造改革は橋本元内閣のときからの流れ
・改革が「不十分だったから負けた」「行き過ぎだったから負けた」という意見が共存
・最初に構造改革を唱えたのは小沢一郎さん
○民主の勝因
1.保革連合
・労働組合+民主党+共産党
2.マスコミ対策
・地方局までお金を投じてCMを流した
・マスコミ出身者を候補者に据えた
3.小選挙区制
・得票差は自民:民主=4:5
・当選者数は自民:民主=1:3
・16年前に小沢さんが導入
4.ヒットラー政策
・年金を掲げて躍進したナチス
・国民への直接給付を総選挙の争点にしないのは欧州の不文律
○政治と経済
・必ず政治はビジネスに影響する
・政治も客観情報の一つ
→政策が発表されたとき、法律が制定された時は、自分の仕事との関係性をきちんと整理し、変化を予測する
○日本の経済力は世界一
・政府の借金は1000兆円だが、一方で資産は480兆円ある
・不動産を入れると政府の資産は2780兆円
→報道される数字だけを見るのではなく、補完する数字を探す必要がある
・世界一の経済力を持つ国で成功できないのはおかしい
○産業報国
・経済と政治はお金の循環の中にどちらも存在する。
・国家は国家ビジョンを、経営者は経営ビジョンを持たなければならない
○国是三論
・富国=貿易
・強兵=海軍
・士道=教育
・利己的な者を追求すると利他的になる
以上。ありがとうございます。
日本ベンチャー大學 1期生 松本由真
赤池先生の講義
産業報国
→松下幸之助氏が唱えた政治経済の在り方。
経済→税金→政治→分配→経済の流れ。
政治と経済はお互いに影響しあっている。そのため国家が描くビジョンと企業経営者が描くビジョンは最終的に同じものになる。
経済を国家という単位で見る場合、政府だけが国家ではない。企業、金融、家計、輸出入、NPOという要素が合わさって国家経済を支えている。これらの要素がそれぞれに描くビジョンが同じ方向に向いていればその国家は繁栄していくのではないだろうか。
これを私は国家のベクトル合わせと見る。特に日本では天皇の存在や感性的な文化のおかげでベクトルを合わせやすい国家だとも感じた。
マクロとミクロの視点
→政治を見るうえで重要なのがマクロとミクロの視点である。大きな政治的変化が起こった場合、ミクロの視点で具体的に自分達の生活にどう影響するのかを考える。次にマクロの視点に戻しそれらの具体的な影響が国家に与える影響を見る。このようにマクロ、ミクロどちらに偏ることなく物事を見つめる視点が必要である。
これはどのようなケースにも応用できる考え方だと思う。一つの現象が起こす影響を色々な方面から観察することでメリット、デメリットを正確に把握できるだろう。
人間の二面性
→人間には利己的側面と利他的側面がある。利己的に行動していても結果的に利他になっていることがある。上記のマクロとミクロの視点にも通じると思うのだが、本人は自分のためにしたことでも別の側面から見れば人の役にたっていることがあるということ。
自分には生きている価値がないとか悩んでる人にはこういう考え方を持ってもらいたいなぁと思います、、はい
マスコミ
→マスコミは事実を報道しない。マスコミが報道するのは歪曲された現実である。二次情報である以上そこには他者の意見が内包されている。それをそのままうのみにすることは自分の意見をはなから放棄しているのと同じである。
一つの事実についての報道にしてもメディアごとに見解が変わる。それらを比較して出来る限り事実に近づくことが必要である。
総括
→赤池先生が一番言いたかったことはモノの見方だと思う。
メディアが発達し何が事実か分からなくなっている。だからこそ現実を疑い事実を求めることが必要になっているのではないだろうか。
他人の意見に踊らされることなく自分自身の信念、考えを持たなければならない。
日本ベンチャー大學1期生 小林大哲
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