●気付き
・公と私
回天記念館では、回天に乗り込んでいった若者たちの想いや
当時の状況を知ることができました。中でも私は回天に
乗り込む若者が全く私(わたくし)の部分を出さず、
常に公(おおやけ)のため国や家族のために命を捧げて
いったことに気付きました。
回天は1300名あまりの志願者が存在し、144名の尊い命が
捧げられました。
本格的な作戦が始まる前に、最後の里帰りが許されました。
また、作戦開始前夜には仲間と酒を飲み交わしたと
記念館には書かれていました。このような私の部分を
さらけ出すことができる機会がわずかしかなく、
常に公を意識していたと感じました。
私と公の区別がとても厳密になされていて、祖国を護るために
命を捨てるという精神が一瞬たりとも揺るぐことは
なかったと感じました。
京都研修でお話を聞くことができた元海軍の方によると、
特攻できないのが悔しく、逃げた者は一人もいないとのことでした。
国のため家族のためという使命、つまり公という意識が強く、
使命感に満ち溢れていると感じました。なので、
自分も公と私の区別をしっかり行い、強い使命感を
持たなければならないと感じました。
・体験する大切さ
回天研修では発射台やトンネル、回天の模型など実際に
出撃時に使われた場所を見て、体験しました。
特に回天記念館前の通路は名前が刻まれており、
なんとも言えない気持ちになりました。
この気持ちは実際に赴かなければわかりません。
回天に乗り込んでいった人たちの気高い精神が伝わるともに
悲惨さも伝わってきました。
回天は人間魚雷と言われる通り、魚雷でした。実際に目に
したときはこれは人間が乗るものではないと感じました。
脱出装置もなく1.55トンの爆薬を搭載した、操縦困難な
兵器としか映りませんでした。
薄暗いトンネルの中では、一体出撃前に乗り込んでいった
人達は何を考えているのだろうかと自問自答しましたが、
答えは出ませんでした。
出口のない海のハイライトシーンでは泣いてしまいました。
記念館で感じた言葉で表せない気持ちがあり、感動して
しまいました。映画の中では悲しむ人が多く書かれていました。
しかし、私は違っていたと感じます。
回天をただ悲しい特攻の歴史の一言で終わらしてはいけません。
実際に経験し、そのうえで自分の考えを持つことが大切である
と感じました。
・現在の日本は危機的状況である
夏川先生は自衛隊の観点から中国と日本についてお話して
くれました。
中国はある目標に対して着実に実行できる力を有している。
それに対して、日本は情報に対する危機意識が欠如している。
諜報活動もしていないし、憲法が危機を想定していない。
もともと日本人の特質がこの状況を作りだしているようにも
感じる。しかし、今日本が平和であってもこの状況は危機的である。
もし、アメリカが日本から撤退すれば中国が尖閣諸島に
攻めてくるだろう。
情報を活用できない日本が中国にかなうのだろうか?
回天のように気高き精神を持ち、海に消えていった若者の
意思に応えることができるのだろうか。
回天を知らないものが大多数の中、今の日本の状況を
変えることはできるのだろうか?
強く感じた。このような状況だからこそ、ベン大生である
私たちは学ばなくてはならないと感じた。
今、なんでも自由にできる恵まれた環境であることを忘れず、
ベン大生として自覚を持ち続けます。
●実行すること
回天のことを三日に一人話す
●感想
広島、回天研修では約40名の方が参加し、充実していました。
広島では平和記念式典に参加しました。
唯一の被爆国である日本ということを改めて実感しました。
山近社長がその後、記念碑について解説をしてくれましたが、
知識量の多さに驚きました。全く質問ができなかった自分が
情けなかったです。
パール記念碑が広島にもあり、マルセル・ジュノー博士という
アメリカ人が存在したこと。
まだまだ、自分は未熟でした。
ただ単に平和が大切であると訴えることは簡単である。しかし、
何も知らずに悲惨さのみを強調してもいけない。
知識にはバランスが大切である。戦争を正しく認識し、
特攻とは何であるのか自分の答えを見つけなくてはならない。
すべてを知らなければ正しい考えを持つことはできない
と感じました。
回天では、なぜ回天が開発されたのか、また、訓練の様子は
どのようなものであったか詳しく知ることができました。
そのうえで、今の生活がどれほど恵まれているのか感じました。
回天に乗っていった方々に恥じない生き方をしなければならない。
命をかけて守ってくれた日本を大切にしなくてはいけません。
今の私たちは、彼らの犠牲の土俵の上に立っていることを
常に意識します。
彼らの気高き精神を伝えるためには、今回学ばせて頂いた
私達が伝えなくてはいけません。
この日報だけでは伝えきれないので、ベン大でどんどん
発信していきます。
普段学べないことを教えていただきありがとうございました。
ベンチャー大學という環境に感謝します。
研修の運営をしてくださった事務局の方、参加して下さった
ベン大の方々、講義をしてくれた夏川さんと山近社長
どうもありがとうございました。
From:大上直哉(新潟県出身、同志社大学4年)JVU大阪校3期生
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